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【重要なお知らせ】ブログの引越しをします

視聴者の方から過去のログが探しにくいといったご指摘やスマートフォンでの見にくさ、コンテンツの単調さ、内容の薄さなど色んな問題があり、今回ブログの引越しをさせていただくことになりました。 思えばこのブログも約5年くらい行なっていたんですね。 最初の方は本当に思ったことなんか書...

2014年2月4日火曜日

2013年看護分野における認知療法・行動療法・認知行動療法

はじめに:本邦の看護分野における認知療法や行動療法、認知行動療法の基礎や臨床における活動状態を、現在まで約30年間にわたり専門誌に掲載された論文あるいは学会発表の演題について検討した。日本の看護分野における認知療法や行動療法、認知行動療法の発達や変遷の流れをたどり、今後の可能性や新たな展望を模索したい。

方法:本邦における認知療法・行動療法・認知行動療法・SSTについて論文や学会発表を検索ツール『医中誌』から収集した。
検索方法:キーワードは『認知療法』『行動療法』『認知行動療法』『社会技能訓練』『SST』とし、『看護文献のみ』として検索した。
除外条件:テーマ・キーワード・シソーラス用語・Abstractに『認知療法』『行動療法』『認知行動療法』『社会技能訓練』『SST』がないもの。

総数は30年間で1672件(2014年1月30日)でした。


今回は2014年となり1か月経過したので、とりあえずは2013年のものをまとめてみました。
まとめ方としては、『発行元』『CBT種類』『対象』『診療科』別としています。
今後順次まとめていき、30年分くらいの推移はたどってみたいなぁと考えています。

2013年この検索にひっかかったもものは全部で72件(2014年1月30日)でした。
この中で除外基準の対象となったのが32件でした。なぜかリラクゼーションに関するものはキーワードに入っていなくても検索結果に表示されるようです(行動療法と入れているのが関係しているのかもしれません)。
さらになぜか認知症の回想法では、認知療法として検索にひっかかってしまうようなのでこれも見つけて除外としました。除外した結果、2013年看護分野における認知療法・行動療法・認知行動療法は総数35件(除外:32、回想法:5)となりました。


①発行された雑誌・学会誌別にまとめました。

発行元 論文数


日本精神科看護学術集会誌 9
認知療法研究 5
精神保健 4
日本看護学会論文集 2
臨床老年看護 1
臨床看護 1
日本認知症ケア学会誌 1
日本透析医学会雑誌 1
日本看護福祉学会誌 1


グラフで示したかったのですが、うまくアップできないので断念しました。
日本精神科看護学術集会誌がもっとも多く、事例研究がほとんどでした。

②認知療法か行動療法か認知行動療法かの分類



回想法 5
認知療法 17
行動療法 16
SST 0
認知行動療法 1
選別不能 1
尺度研究 0

テーマやシソーラス用語の記載をみて判断して選別しています。
医中誌において認知行動療法という記載は認知療法とシソーラス用語として登録されていることが多いように思われます。認知行動療法とうたっている論文もありますが、シソーラス用語によりなるべく認知療法・行動療法を選別するようにしています。
認知療法、行動療法の報告数は変わらないものなんですね。認知療法が圧倒的に多いモノかと思っていました。

③対象による分類



概念・方法論 9
統合失調症 6
認知症 3
アルコール 2
自閉症・発達障害 2
看護師 2
腎不全 2
がん 2
不明 2
うつ病 1
OCD 1
摂食障害 1
ボーダーライン 1
肥満 1
糖尿病 1
感染症予防 1
不眠症 1
尿失禁 1
過換気症候群 1

CBTのやり方というか教科書的なものを述べている『概念・方法論』が最も多かったです。
統合失調症に関する報告も多いですが、中でも認知療法に関する報告が目立ちました。
意外なことにうつ病に関する報告は少ないんですね。マニュアルもあるのに。

④診療科別

精神科 21
不明 4
糖尿病内科 4
看護管理 2
緩和ケア 2
腎臓内科 2
産科 1
地域/在宅 1
高齢者福祉施設 1
整形外科 1
呼吸器内科 1

精神科がもっとも多いですが、内科系看護でも実践されることが増えているようですね。


メタ分析ができるくらいのデータが揃っているといいのになぁと思いながら黙々と集計していました。
面白そうな研究もたくさんあったけど、また今度お伝えしますね。




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