今回の旧行動療法学会は新潟の朱鷺メッセで行われました。
新幹線・特急を駆使して初めて新潟にいきましたが、行き方がものすごくわかりづらい。そして寒かったです。
今年は諸事情もあって、2日目だけの参加になりました。1日目の夜に新潟入りをして次の日の朝一で初めてのシンポジウムでの話題提供を行うこととなっていました。
このシンポジストの役割、思えば神戸のコロキウムで症例発表した後に、神村先生にそれとなく声をかけていただいたのがきっかけでした。2年くらい前の依頼だったので、今日の発表という日を迎えられたことが喜ばしく、感慨深い1日になりました。
「認知・行動療法の効果を援助チームの共通言語として生かすためにー看護師・作業療法士のチャレンジー」をテーマに
企画・司会:五十嵐透子先生(上智教育大学)
シンポジスト:近藤和樹(病棟看護師)・川野直久(外来看護師)・岡本利子(作業療法士)
指定討論:中川彰子(千葉大学)
で行われました。
フロアに尋ねたみたところ、会場にいた看護師は10〜15人(シンポジスト込み)・作業療法士5人くらい、医師5人くらい、他は心理士の方などいらっしゃったようです。30〜40人くらいは集まっていました。たくさんの方に発表前に激励をいただきありがとうございました。
し
五十嵐先生は見た目のインパクトといい匂いを放っているのでかなり目立つ方だなぁと思いましたが、教育者であるので打ち合わせの段階でスライドのわかりにくいところなど優しくたくさん教えてくれました。途中のメールのやり取りもかなり紳士的で多くの部分で仕切っていただきました。中川先生はスライドを事前に見せていたのですが、先生の感覚と私の発表の感覚のズレ感が如実であり、まーどうしたことかと思っていました。2日前にスライドを半分くらい差し替えたり、当日アドバイスをもらってスライドを抜いたりして対処しました。でも結果としてあの発表の場所では、先生のおっしゃったスライドの形が一番ハマっいたので素直に修正を重ねてよかったなぁと思いました。
私のプレゼンは感情に訴えるようなパフォーマンスを中心にしているので、学術集会には全く不向きなんですが、こんな広い会場なのでそれを物ともせずに楽しんでパフォーマンスをして、少しでもフロアの方に伝わるプレゼンができればと思ってやっていました。するとめちゃくちゃ楽しくって、全く緊張もしなかった。妙な感覚でした。そのあとのお二人が理論立てて話をしてくれたので、3人まとめるととても構成的に綺麗な形になっていたのだなぁと思います。認知行動療法でしか共通言語になり得ないということ、今私は地域に興味を持っているので、地域でも共通言語として生かしていく可能性があるということが私の新たな刺激となって、もっともっと深く認知行動療法と付き合っていきたいなぁと思いました。
(発表のスライドが欲しい方はこちらに以下の必要事項を記入の上、ご連絡ください。
①氏名
②所属
③これまでの認知行動療法歴・勉強場所
④認知行動療法の悩み
⑤その他(質問など))
旧行動療法学会で看護師がシンポジウムをすることを過去6年くらいはみたことがなく、さらに今年はさらにもう一つ看護師の主催するシンポジウムを行いました。
「看護師による認知・行動療法は衰退か?革新か?:国内外の実情を踏まえた可能性と課題」
企画・司会:吉永尚紀
話題提供:長浜利幸(病棟看護師)・吉本草蔵(訪問看護師)・田上博喜(看護大学教員)
指定討論:芝田寿美男・Finnula MacLiam
です。
この企画にははじめの方私も関わっていたのですが、彼らは強い意志を持っているので何も言わずともスルスルとことがうまい方にいきました。シンポジストも刺激的でめちゃくちゃおもしろかった。Finnulaは認知行動療法を通して看護のあらゆる問題に立ち向かっているという格好良さがありました。これからリエゾン活動もやっていこうと考えているので、こういう感じにアグレッシブに認知行動療法を用いる活動も疲れるだろうけど、格好良いなぁと思いました。芝田先生も紳士的な方で、一つ一つを丁寧に噛み砕いて、思いを看護師にぶつけてくれていました。九州大学でのスーパーバイズは患者さんも登場するようで、そのリアルなバイスは患者の満足度も高めてくれているようです。そういった患者のため、バイザーのためになるスーパーバイズを展開していくことも自分の課題だなぁと思いました。
新潟の美味しい食べ物はやはり日本酒だということで、仲間たちと日本酒を呑み明かすとつい話が盛り上げり、二日酔いになりました。1日だけの参加になったけど、この1日が濃厚で、刺激をたくさんもらったし、仲間に力を充電してもらえました。
これから日本の看護師の認知行動療法が変わっていきます。
伝説がはじまるような、そんなシンポジストに参加できたことに感謝しつつ、新潟を去ります。
2017年10月26日〜ブログ引っ越し中です。 お騒がせして申し訳ありません。 これまでの視聴者様、「認知症看護」「認定看護師」「過去問題」でいらっしゃった方は 「右下」の「新しいブログはこちら」の「看護×認知行動療法」をクリックしていただき、新居へお入りください。お待ちしています。
過去問題はこちらにあります。
【重要なお知らせ】ブログの引越しをします
視聴者の方から過去のログが探しにくいといったご指摘やスマートフォンでの見にくさ、コンテンツの単調さ、内容の薄さなど色んな問題があり、今回ブログの引越しをさせていただくことになりました。 思えばこのブログも約5年くらい行なっていたんですね。 最初の方は本当に思ったことなんか書...
2017年9月30日土曜日
2016年11月3日木曜日
看護師のための認知行動療法研修 講師担当し感じた事
【その刹那。】
CBTをやっていると、通常の看護で味わえないような瞬間がやってくる。その瞬間は一瞬だれども、強烈に自分を刺激してくれる。
そして、今日CBTではないけれども、それに近い感覚がおとずれた。
CBTを学ぶ会主催の『看護師のための認知行動療法研修』3日目。今日は講師役をさせていただきました。
それは長浜さんが仲間に感謝することが大事だと説いてくれたことなのか、PPAPのせいなのかわからないけれども。
アンケートには長浜さんと私のポジティブフィードバックをたくさん書いてくれていて、嬉しかったです。
プレゼンに向けて時間かけて作った動画たちもスライドも興味を持ってくれて、共感してくれて。人前で喋るのがCBTセンターの岡村さんばりに怖い僕だけれども、そういった参加者の反応を1つ1つ見ていくと怖さも薄れて、はじめて人前で喋るのは楽しいものだと感じました。
おしゃべりの時間をくれた学ぶ会の皆さま・協力してくれた参加者の皆さん・こんなテキトーなプレゼンを褒めてくれた方に感謝します。自然と意識しなくともポジティブなことを言ってくれる人って素敵だな…自分にはできないのです(´・ω・`)
帰り道とは遠回りになるけど気を遣って車で送ってくれた稲垣先生・川野さんにも感謝です。
色んな人の自然なあたたかさに触れた2日間でした。
CBTをやっていると、通常の看護で味わえないような瞬間がやってくる。その瞬間は一瞬だれども、強烈に自分を刺激してくれる。
そして、今日CBTではないけれども、それに近い感覚がおとずれた。
CBTを学ぶ会主催の『看護師のための認知行動療法研修』3日目。今日は講師役をさせていただきました。
それは長浜さんが仲間に感謝することが大事だと説いてくれたことなのか、PPAPのせいなのかわからないけれども。
アンケートには長浜さんと私のポジティブフィードバックをたくさん書いてくれていて、嬉しかったです。
プレゼンに向けて時間かけて作った動画たちもスライドも興味を持ってくれて、共感してくれて。人前で喋るのがCBTセンターの岡村さんばりに怖い僕だけれども、そういった参加者の反応を1つ1つ見ていくと怖さも薄れて、はじめて人前で喋るのは楽しいものだと感じました。
おしゃべりの時間をくれた学ぶ会の皆さま・協力してくれた参加者の皆さん・こんなテキトーなプレゼンを褒めてくれた方に感謝します。自然と意識しなくともポジティブなことを言ってくれる人って素敵だな…自分にはできないのです(´・ω・`)
帰り道とは遠回りになるけど気を遣って車で送ってくれた稲垣先生・川野さんにも感謝です。
色んな人の自然なあたたかさに触れた2日間でした。
ラベル:
研修参加
場所:
日本, 滋賀県大津市
2016年10月12日水曜日
第42回徳島 行動療法学会(日本認知・行動療法学会) 参加記
【まえがき】
多くの人がやっているとその事が正しい事だと考える。
少数の人がやっているととても奇異なように感じる。
集団随伴性ともいうのだろうか。
そうして行動療法学会は良くも悪くも変化し続けている。
精神科における看護も同じ。
エビデンスは関係ない。
目新しいものがあればやる。
新しいものを取り入れうまくいかなければやめてしまう。
そうして行動療法学会は良くも悪くも変化し続けている。
精神科における看護も同じ。
エビデンスは関係ない。
目新しいものがあればやる。
新しいものを取り入れうまくいかなければやめてしまう。
あるシンポジウムの指定討論者が
「認知行動療法の定義は出来なくなっている、我々がどうしようとしても止められない」と言っていた。
認知行動療法は数年前から1人歩きし出しているようだ。
6年くらいまえに参加したとき、目指すべきセラピーがたくさんあって、見るもの聞くもの全てが新鮮だった。今では何が良くて何が良くないのか、正解は何で不正解が何なのか、分かりにくくなっている。
精神科看護はというとずいぶん前から迷走している。
なんとかしたいと思う人がいる。
変わったこともあるが、変わっていないことの方がずっと多い。
看護に認知行動療法が入って何が変わったのか。何が変わらなかったのか。
【徳島大会での看護師の研究発表】
なし。
ポスター発表は認知・行動療法に関したものではなくても発表できる感じなのでその手軽さから例年看護師の発表を見かけるが、今年は私のリサーチでは看護師はいなかった。認知療法学会ではもっとたくさんいるのにね。
【徳島大会での看護師参加数】
実際の数は知らないが、私のリサーチでは4人。
【今回の目標】
1日に質問行動を3回行う。
※[ ]内は質問行動の生起頻度数です。
そういえば、このルール支配行動を1年間くらい認知行動療法の研修のたびに行っていたら、そんなに不安もなく挙手ができるようになりました。質問内容のクオリティーは低いでしょう、馬鹿っぽい質問もたくさんしていると自負していますが、それでも楽しく参加することができています。認知行動療法以外の研修にもそれが生かされていて、いつでも勉強中は腑に落ちない感覚を探しています。
●1日目
〇ワークショップ
・エクスポージャーの心理教育のコツとしてのメタファーが参考になった。
「今の状態は借金を借金で返す泥沼の状態です。気分を借金しているのです。借金するたびに利息が増えていきますよ。ちょっとずつ借金を返済していきましょう。」
・不安・心配をいじって遊ぶ=不安弄り という表現が気に入った
・「私だったら何というと思いますか?」と言う問いをして、患者自身がセラピストになれるよう般化させるようにする。
・エクスポージャーとはドラクエである。敵を倒していくと自分は強くなる。強くなれば敵は簡単に倒せるようになる。でも敵はBossを倒してもいなくならない。
・エクスポージャーをライブで行うのは、天井をつくまででも良い。天井をついて下がってきたのを3ポイントくらい確認したら、セッションを終了して振り返りをする。
・エクスポージャーをする前に良く不安が上がったら、会話をしたりして不安を下げてじたばたしなくても耐えられる不安にして自然にスタートする。
・不安が下がってきたことを確認して「時間がたったので」と言われる。不安は時間が経てば下がるので「そうそう、その感じですよ」という。
・これまでと別の方法で不安の下げ方を練習すること=エクスポージャー
・適宜動機づけを行っていく。
ワークショップ後、2点ほど質問させていただいた。エクスポージャーセッションでは、エクスポージャーは20~30分行い、20分くらいで導入、10分くらいで振り返りで行っているということをうかがった。
エクスポージャーはセラピストよって実はやり方が違う。
患者さんが体験することは同じだが、教示の仕方や意識の向けさせ方・不安をいじくり回す時間は違うんだなぁと感じた。
エクスポージャーの基礎ということもあるかもしれないが、高橋先生のエクスポージャーで感じたことは教科書に書いているようなことを厳密に実施している。ただそれを厳密にするためには、導入には工夫を凝らしながら丁寧に行い、動機づけを適宜する。当たり前のようだが、これが難しいところである。
ドキドキした感覚を避けるパニック症の人に縄跳びをするエクスポージャーでは、ドキドキを避けるために縄跳びを40回飛ばせて、ドキドキを感じてもらうために胸に手を当てる・そのときの不安を直後・3分後・5分後に聞いていく。
ここで思ったのはドキドキを避けているのであれば、ドキドキが持続するように縄跳びを飛び続けるのようなエクスポージャーを私はしそうなのだが、どんな意図があるんだろう。そう思って質問すると、「何もしていないのにドキドキした感覚が恐怖だから」という解答。なるほど、運動しているんだからドキドキしていると頭の中で認知が生起すれば(これも安全確保行動なのかもしれないが)、
不安反応は起こらないだろう。
高速道路を回避するパニック症の人には、一緒に同乗して不安の記録をとっていった。
ところどころ安全確保行動になる行動についてはペテンにて妨害した。
たとえば10時10分でしっかりとハンドルを握って両腕に力を入れる、という安全確保行動をとっているのに気付いた高橋先生は、「8時20分くらいのところで肩をだらんと力を抜くとリラックスできますよ」と教示した。高橋先生自身もペテンだと言っていたのであるが、高橋先生の雰囲気からそれはペテンを疑うことなく患者さんはその教示通りに行う。
そこで思った。もし認知行動療法のスペシャリストが詐欺師に転職したら、すぐに詐欺師のスペシャリストになるだろう…。
摂食障害を抱える患者さんをみる頻度は、カウンセラーよりも医療の方が多いように感じる。最近はそうでもないが、こうした過食嘔吐の人の入院患者さんの看護の発表もよく聞く。だから心理士よりも看護師がよく接するであろうから看護師が頑張って取り組んでいってほしいという思いが私にはある。だから摂食障害のケース発表を聞くと、多少悔しい思いもする。だが勉強になったことと今後気をつけたいこともあった。
認知行動療法の多くはマイルール、つまりルール支配行動の調整から始まる。
マイルールを守り続けるあまり、何らかの生活上の問題を抱えているので認知行動療法を行うからである。
まず聞きながら思ったのは、セッションの間隔が1か月に1~2回となっていること。
セッションというのはクライエントの生活のほんの1部分に過ぎないわけであるが、月1回となりさらに日常的なデータが提示されていなかったので、認知行動療法によってよくなったと裏付けることは困難であると感じた。
それでもクライエントに日常的な問題を聞いて問題に則した介入を展開していく柔軟性は素晴らしかった。
食へのこだわりが強かった。このケースを原井先生はケーススタディの最後に、食欲恐怖であるといい、会場から少しどよめきが起こった。食欲を感じることを避けているのではないかと。
どよめきに若干の違和感があった。それは発表者が納得している様子ではなかったし、食欲を避けるという回避行動が発表中に聞かれなかったからだ。
食欲を避けるための行動は
http://thylakoid.jp/syokuyoku10/
このホームページのように、水をよく飲む・運動するなどの安全確保行動があると思われる。それが発表ではわからなかった。食欲を回避というのは表現としてよくわからないが、つまりは空腹の回避だろうか。空腹の回避だとしても、血糖上昇するものの頻繁な摂食など回避行動があってもよいだろう。だが、それがわからなかった。
過食日を設定するというアプローチは過食嘔吐の場合によく行われるが、ルールへのアプローチはいわゆる儀式妨害だと思うので、他に過食の場所を変えるとか種類を変えるとかそういったこともよいと思った。
治療目標が過食をなくすこととなっているのに、最終的に「週に1~2回になって、それもあってよいと思うので良い」とクライエントに言われて終結となっている。それをカウンセラーはどのように感じたのだろうか。
シンポジストに送ったメッセージを一部改変して転記する。
「シンポジウム色々と参加しましたが、私としては一番面白い内容でした。昨年の学会で「尺度を改善させるんじゃない、生活を改善させるんだ、何やってんだこの学会は」と先生がおっしゃって、それ以降私も意識して、行動カウントしてきました。しかし、文献等ではあまりアイデアが載っていなくて、上手く出来ない。しかし今回のシンポジウムでたくさんのアイデアが表現されていたので、「そうか、あのときこんな行動をカウントすればいいんだ」と学ばせていただきました。
聞いていてわからなかったのが、首藤先生がニーズが満たされているのか確認するのに行動指標は有用だとおっしゃっていました。日常の困りごとを扱うほうが行動指標としてはフィードバックしやすいと思いますが、瀬口先生のケースの発表で、退室時間をカウントしてました。もしかしたら他にもデータがあって、エクスポージャーが上手く般化されているのかを見る行動指標なのかもしれませんが、そのあたりの意図がわからなかったです。松見先生が、「出会って10年くらい経つが、ここにいる先生方は毎日行動指標を取り続けてるのです」とおっしゃっていてそれに感銘を受けました。そんな臨床家いいなぁと思い、頑張ってカウントしていこうと思いました。たくさん学ばせていただきありがとうございました」
セッション中にある強迫行動を行ってもらい(カウンセリングルームで強迫行動を作るような感覚)、その変化をカウントしていくというのは目からウロコという感覚。それ自体エクスポージャーになるだろうが、そのセッションでやった他のエクスポージャーが般化されているのか確認にもなるなぁと感じた。
エクスポージャーでは安全確保行動をおのずと妨害する、と考えていたがシンポジストの発表をきくとどうやら違うらしい。研究結果だけを聞くと、
・恐怖がしっかり高まれば、その後安全確保行動を行っても効果がある。
・安全確保行動は非機能的思考を反証する機会を妨げる(安全確保行動は認知再構成を阻害するということか)。
・安全確保行動を制限しなくても不安が減る。
といったことを言っていた。
金井先生が最後の方で言っていたのは、サプライズを与えていくのが大事で、心理教育の中でなるべく認知を変えるようなことはしない方がいいこと、一緒にやりながら体験を通して感じてもらうということが大切という。
RO連合/SR連合
訓練量:少ない/多い
行動の名前:目標指向性行動/習慣
結果の予測・評価:あり/なし
環境変化に対する臨機応変性:あり・なし
認知的技法と行動的技法をつなぐもの=命題アプローチ
命題アプローチのメリットは、学習の個体差に認知変数を考慮しやすいなど。
色んな言葉が飛び交って1/20もわかっていないが、もう少し勉強したいなぁとも思ったし、このシンポジウムをビデオで撮ったものを何度もくり返しみて学習したいと思ったのは、シンポジストのうまさなのかもしれない。
【あとがき】
色んな人とディスカッションして自分たち看護師がやるべきことがはっきりと見えてきた学会でもあった。ここには詳細は書くことはできないが、看護師の独自性をはっきした臨床を次の新潟に向けて取り組んでいきたいと感じることができた学会だった。
エクスポージャーの基礎[質問行動:1]
高橋史
・エクスポージャーの心理教育のコツとしてのメタファーが参考になった。
「今の状態は借金を借金で返す泥沼の状態です。気分を借金しているのです。借金するたびに利息が増えていきますよ。ちょっとずつ借金を返済していきましょう。」
・不安・心配をいじって遊ぶ=不安弄り という表現が気に入った
・「私だったら何というと思いますか?」と言う問いをして、患者自身がセラピストになれるよう般化させるようにする。
・エクスポージャーとはドラクエである。敵を倒していくと自分は強くなる。強くなれば敵は簡単に倒せるようになる。でも敵はBossを倒してもいなくならない。
・エクスポージャーをライブで行うのは、天井をつくまででも良い。天井をついて下がってきたのを3ポイントくらい確認したら、セッションを終了して振り返りをする。
・エクスポージャーをする前に良く不安が上がったら、会話をしたりして不安を下げてじたばたしなくても耐えられる不安にして自然にスタートする。
・不安が下がってきたことを確認して「時間がたったので」と言われる。不安は時間が経てば下がるので「そうそう、その感じですよ」という。
・これまでと別の方法で不安の下げ方を練習すること=エクスポージャー
・適宜動機づけを行っていく。
ワークショップ後、2点ほど質問させていただいた。エクスポージャーセッションでは、エクスポージャーは20~30分行い、20分くらいで導入、10分くらいで振り返りで行っているということをうかがった。
エクスポージャーはセラピストよって実はやり方が違う。
患者さんが体験することは同じだが、教示の仕方や意識の向けさせ方・不安をいじくり回す時間は違うんだなぁと感じた。
エクスポージャーの基礎ということもあるかもしれないが、高橋先生のエクスポージャーで感じたことは教科書に書いているようなことを厳密に実施している。ただそれを厳密にするためには、導入には工夫を凝らしながら丁寧に行い、動機づけを適宜する。当たり前のようだが、これが難しいところである。
ドキドキした感覚を避けるパニック症の人に縄跳びをするエクスポージャーでは、ドキドキを避けるために縄跳びを40回飛ばせて、ドキドキを感じてもらうために胸に手を当てる・そのときの不安を直後・3分後・5分後に聞いていく。
ここで思ったのはドキドキを避けているのであれば、ドキドキが持続するように縄跳びを飛び続けるのようなエクスポージャーを私はしそうなのだが、どんな意図があるんだろう。そう思って質問すると、「何もしていないのにドキドキした感覚が恐怖だから」という解答。なるほど、運動しているんだからドキドキしていると頭の中で認知が生起すれば(これも安全確保行動なのかもしれないが)、
不安反応は起こらないだろう。
高速道路を回避するパニック症の人には、一緒に同乗して不安の記録をとっていった。
ところどころ安全確保行動になる行動についてはペテンにて妨害した。
たとえば10時10分でしっかりとハンドルを握って両腕に力を入れる、という安全確保行動をとっているのに気付いた高橋先生は、「8時20分くらいのところで肩をだらんと力を抜くとリラックスできますよ」と教示した。高橋先生自身もペテンだと言っていたのであるが、高橋先生の雰囲気からそれはペテンを疑うことなく患者さんはその教示通りに行う。
そこで思った。もし認知行動療法のスペシャリストが詐欺師に転職したら、すぐに詐欺師のスペシャリストになるだろう…。
〇自主シンポジウム
ビデオフィードバックを用いた臨床スキル向上の試み-IPRを用いたロールプレイの基礎と応用[質問行動:0]
模擬面接をビデオにとってそれをもとにSVを行うという取り組みの発表。
実際にSVの様子を実演していただいた。
別にSVの内容が認知・行動療法に特化した内容ではなく、さらにフロアそっちのけで30~40分ロールプレイをしていたので、次第に眠くなってきた。面接の仕方とその質をあげようという取り組みはとても良いと思うが、この方法だと時間がかかり過ぎて仕方がない。バイザーの時間もかなり拘束する。
基本的にセラピストが困っていることを伝えて教えをこう。しかし面接の正解を探したり、指導を行うのではなく、良い点をフィードバックするのがポイントのよう。良い点しかフィードバックしないことのデメリットとして無難な意見しかでないが挙げられるようである。
最初に思ったのは、臨床心理士という資格はこういった臨床スキルの向上のために陪席したりビデオフィードバックしたりすると思うが、そんなに真新しいものなのだろうか。
次にクライエント役を演じることが必要になるが、ロールプレイするとクライエントを演じられていない人でてくると思う。またクライエントの認知の特徴をとらえきれてないと面接の80%くらいはセラピストの思い込みによって展開されてしまうのではないだろうか?
ただ実際の面接をビデオにとってSVを受けるというのは有益なことだと思うので、どこかでチャレンジできたらよいなぁ。
模擬面接をビデオにとってそれをもとにSVを行うという取り組みの発表。
実際にSVの様子を実演していただいた。
別にSVの内容が認知・行動療法に特化した内容ではなく、さらにフロアそっちのけで30~40分ロールプレイをしていたので、次第に眠くなってきた。面接の仕方とその質をあげようという取り組みはとても良いと思うが、この方法だと時間がかかり過ぎて仕方がない。バイザーの時間もかなり拘束する。
基本的にセラピストが困っていることを伝えて教えをこう。しかし面接の正解を探したり、指導を行うのではなく、良い点をフィードバックするのがポイントのよう。良い点しかフィードバックしないことのデメリットとして無難な意見しかでないが挙げられるようである。
最初に思ったのは、臨床心理士という資格はこういった臨床スキルの向上のために陪席したりビデオフィードバックしたりすると思うが、そんなに真新しいものなのだろうか。
次にクライエント役を演じることが必要になるが、ロールプレイするとクライエントを演じられていない人でてくると思う。またクライエントの認知の特徴をとらえきれてないと面接の80%くらいはセラピストの思い込みによって展開されてしまうのではないだろうか?
ただ実際の面接をビデオにとってSVを受けるというのは有益なことだと思うので、どこかでチャレンジできたらよいなぁ。
〇シンポジウム
脳からみたうつ病と認知行動療法[質問行動:0]
岡本泰昌
認知行動療法でうつ病の寛解率は5割で低い。ピルプラセボとは有意差はあるけど、他の心理教育・力動などとは有意差がないなど認知行動療法のメタ分析の結果を色々教えてもらった。聞き取れない部分も多かったが、つまりはそんなに効果が十分と言い切れないのがCBTということのようだ。
日本は世界有数のMRI大国で、MRIを多く保有しているんだそう。
MRIの画像の話をたくさんされて、いつかしっかり勉強しようと考えているが、果たしてどのように勉強すればよいのか知らない。
日本は世界有数のMRI大国で、MRIを多く保有しているんだそう。
MRIの画像の話をたくさんされて、いつかしっかり勉強しようと考えているが、果たしてどのように勉強すればよいのか知らない。
〇ワークショップ
子どものメンタルヘルス教育に生かす社会的スキル訓練[質問行動:1]
佐藤寛
・小学生向けのSSTプログラムの一部を体験できた。
・断れない子は「断ると悪い」という認知がある。でも実は別に断られても傷つかないことがあるということに気付いてもらうとよい。
・標的Skillを設定することは、非定型ではなく肯定型にする。「○○しない」という表現がASD児だとわからない可能性がある。
・おすすめの尺度は目標スキルの児童自己評価尺度であるが、信頼性・妥当性の問題がある。
・般化させていくために、授業でやったことをに学校生活でも起こせるように環境を整備して、行動が自発したときはそれを他の生徒の前で取り上げる。それが標的行動とかけ離れていても、少しでもかすっていたら、それでもよい。
・小学生向けのSSTプログラムの一部を体験できた。
・断れない子は「断ると悪い」という認知がある。でも実は別に断られても傷つかないことがあるということに気付いてもらうとよい。
・標的Skillを設定することは、非定型ではなく肯定型にする。「○○しない」という表現がASD児だとわからない可能性がある。
・おすすめの尺度は目標スキルの児童自己評価尺度であるが、信頼性・妥当性の問題がある。
・般化させていくために、授業でやったことをに学校生活でも起こせるように環境を整備して、行動が自発したときはそれを他の生徒の前で取り上げる。それが標的行動とかけ離れていても、少しでもかすっていたら、それでもよい。
2日目
〇ケーススタディ
習慣化した過食嘔吐への認知行動療法-マイルールへの挑戦と調整[質問行動:2]
木内彩乃
摂食障害を抱える患者さんをみる頻度は、カウンセラーよりも医療の方が多いように感じる。最近はそうでもないが、こうした過食嘔吐の人の入院患者さんの看護の発表もよく聞く。だから心理士よりも看護師がよく接するであろうから看護師が頑張って取り組んでいってほしいという思いが私にはある。だから摂食障害のケース発表を聞くと、多少悔しい思いもする。だが勉強になったことと今後気をつけたいこともあった。
認知行動療法の多くはマイルール、つまりルール支配行動の調整から始まる。
マイルールを守り続けるあまり、何らかの生活上の問題を抱えているので認知行動療法を行うからである。
まず聞きながら思ったのは、セッションの間隔が1か月に1~2回となっていること。
セッションというのはクライエントの生活のほんの1部分に過ぎないわけであるが、月1回となりさらに日常的なデータが提示されていなかったので、認知行動療法によってよくなったと裏付けることは困難であると感じた。
それでもクライエントに日常的な問題を聞いて問題に則した介入を展開していく柔軟性は素晴らしかった。
食へのこだわりが強かった。このケースを原井先生はケーススタディの最後に、食欲恐怖であるといい、会場から少しどよめきが起こった。食欲を感じることを避けているのではないかと。
どよめきに若干の違和感があった。それは発表者が納得している様子ではなかったし、食欲を避けるという回避行動が発表中に聞かれなかったからだ。
食欲を避けるための行動は
http://thylakoid.jp/syokuyoku10/
このホームページのように、水をよく飲む・運動するなどの安全確保行動があると思われる。それが発表ではわからなかった。食欲を回避というのは表現としてよくわからないが、つまりは空腹の回避だろうか。空腹の回避だとしても、血糖上昇するものの頻繁な摂食など回避行動があってもよいだろう。だが、それがわからなかった。
過食日を設定するというアプローチは過食嘔吐の場合によく行われるが、ルールへのアプローチはいわゆる儀式妨害だと思うので、他に過食の場所を変えるとか種類を変えるとかそういったこともよいと思った。
治療目標が過食をなくすこととなっているのに、最終的に「週に1~2回になって、それもあってよいと思うので良い」とクライエントに言われて終結となっている。それをカウンセラーはどのように感じたのだろうか。
〇自主シンポジウム
臨床現場で行動指標を活用する-現場からの有効性・有用性の発信を目指して[質問行動:1]
柳澤博紀・瀬口篤史
シンポジストに送ったメッセージを一部改変して転記する。
「シンポジウム色々と参加しましたが、私としては一番面白い内容でした。昨年の学会で「尺度を改善させるんじゃない、生活を改善させるんだ、何やってんだこの学会は」と先生がおっしゃって、それ以降私も意識して、行動カウントしてきました。しかし、文献等ではあまりアイデアが載っていなくて、上手く出来ない。しかし今回のシンポジウムでたくさんのアイデアが表現されていたので、「そうか、あのときこんな行動をカウントすればいいんだ」と学ばせていただきました。
聞いていてわからなかったのが、首藤先生がニーズが満たされているのか確認するのに行動指標は有用だとおっしゃっていました。日常の困りごとを扱うほうが行動指標としてはフィードバックしやすいと思いますが、瀬口先生のケースの発表で、退室時間をカウントしてました。もしかしたら他にもデータがあって、エクスポージャーが上手く般化されているのかを見る行動指標なのかもしれませんが、そのあたりの意図がわからなかったです。松見先生が、「出会って10年くらい経つが、ここにいる先生方は毎日行動指標を取り続けてるのです」とおっしゃっていてそれに感銘を受けました。そんな臨床家いいなぁと思い、頑張ってカウントしていこうと思いました。たくさん学ばせていただきありがとうございました」
セッション中にある強迫行動を行ってもらい(カウンセリングルームで強迫行動を作るような感覚)、その変化をカウントしていくというのは目からウロコという感覚。それ自体エクスポージャーになるだろうが、そのセッションでやった他のエクスポージャーが般化されているのか確認にもなるなぁと感じた。
〇自主シンポジウム
不安症のエクスポージャー療法-安全確保行動に対するアプローチに焦点を当てて[質問行動:0]
荒井穂菜美・伊藤理沙
エクスポージャーでは安全確保行動をおのずと妨害する、と考えていたがシンポジストの発表をきくとどうやら違うらしい。研究結果だけを聞くと、
・恐怖がしっかり高まれば、その後安全確保行動を行っても効果がある。
・安全確保行動は非機能的思考を反証する機会を妨げる(安全確保行動は認知再構成を阻害するということか)。
・安全確保行動を制限しなくても不安が減る。
といったことを言っていた。
金井先生が最後の方で言っていたのは、サプライズを与えていくのが大事で、心理教育の中でなるべく認知を変えるようなことはしない方がいいこと、一緒にやりながら体験を通して感じてもらうということが大切という。
3日目
〇ケーススタディ
コミュニケーションを苦手とする20代男性に対する認知行動療法-積極的回避に焦点を当てた介入[質問行動:2]
栗原愛
自主シンポジウム
連合学習理論の展開と臨床との接点[質問行動:0]
国里愛彦・澤幸祐
RO連合/SR連合
訓練量:少ない/多い
行動の名前:目標指向性行動/習慣
結果の予測・評価:あり/なし
環境変化に対する臨機応変性:あり・なし
認知的技法と行動的技法をつなぐもの=命題アプローチ
命題アプローチのメリットは、学習の個体差に認知変数を考慮しやすいなど。
色んな言葉が飛び交って1/20もわかっていないが、もう少し勉強したいなぁとも思ったし、このシンポジウムをビデオで撮ったものを何度もくり返しみて学習したいと思ったのは、シンポジストのうまさなのかもしれない。
【あとがき】
色んな人とディスカッションして自分たち看護師がやるべきことがはっきりと見えてきた学会でもあった。ここには詳細は書くことはできないが、看護師の独自性をはっきした臨床を次の新潟に向けて取り組んでいきたいと感じることができた学会だった。
2016年7月6日水曜日
第26回日本精神保健看護学会 参加記
2016年7月2日(土曜日)~3日(日曜日)にかけて滋賀にて行われました。
会場は琵琶湖に隣接したピアザ淡海。夏の暑さの中で、琵琶湖から吹き抜ける風が覆ってとてもすがすがしい気分になるとても良い会場。
ボランティアの学生たちの爽やかな挨拶で会場まで誘導されました。どの学生さんも大きな声で挨拶されていて、とても微笑ましく思えました。
受付を仕切っているのがご年配の人も多かったので、代理店のスタッフかと思っていたら名札に大学名が。あっ、そういうことか。教授クラスの先生方もall PMHNで協力して行っている今年の学会。なので雰囲気もちょっと違いました。
参加者は900名を超えていたそうで、かなり多くの方が参加されていたようです。
【開会のあいさつ】
学術集会会長代行:田上美千佳(東京医科歯科大学)
学術集会会長がとある事情で辞任したこと、そこでの苦労。
それを語られたときに、学術集会会長という仕事がどれだけ大変なのか、よくわかりました。
私としてはとても面白かった学会だったので、ここまでも作り上げてこられた会長代行や企画委員の皆さんはとても努力されたのだなぁと感心しました。
中島みゆきの糸の曲を流して、「こころと身体と社会を紡ぐ精神保健看護」という学会テーマを説明している姿を見て、いい曲だなぁと思ったのと同時に、この大会テーマに沿った講演やワークショップがそういえば今回見当たらないなぁとも思いました。細かく見ていないせいなのかもしれませんが。
【理事会企画:論文投稿時の研究者ルール】
岡田佳詠(筑波大学)
前田樹海(東京有明医療大学)先生が、論文を投稿するということは「巨人の肩の上に立つ」ということと話していたという引用があった。巨人というのは過去の研究により得られた知識のデータベースなどを指すということだ。不正を1つすれば、データベース自体がゆがめられてしまうということだそうだ。
ちょっと頭で進撃の巨人を思い浮かべてしまっていたら、「巨人?巨人が何だった?」という感じで、「巨人の肩の上に立つ」の意味がよくわからないままになってしまった。
前田樹海先生をググってみると、この本があった。
※巨人についても書かれているようですし、この本わかりやすそうなので、あとでAmazon購入することとしました。
【基調講演:災害からの復興と心のケアー新たなパラダイムの予知―】
南裕子(高知県立大学学長)
ウキペディア情報では74歳になる南先生。阪神淡路大震災をきっかけに専門を精神看護から災害看護にシフトしたそう。喋り方や振る舞いなど含めて、話に引き込まれる。
『災害の発生はローカルでもグローバルな要因が根底にはある。』
その言葉がやけに心に残り、メモを書き留めていた。南先生のお話しの中で出てくる、自らのトラウマ体験、急性ストレス反応が生じていたことなどコミカルに話していただくなかで、災害看護への興味が強くなった。
『戦争と看護の発展:戦争・紛争の後に看護の新たな飛躍が起こる。苦しみの中から看護は成長する。』
クリミア戦争のナイチンゲールの活躍以降にも看護の発展したポイントが戦争中・戦争後に多いことから、そのようなことをお話ししていた。
苦しまなければ、看護は成長しないのである。
【ポスター閲覧】
だらだらとポスターを見て回った。発表者に質問したかったが、質問時間はワークショップの間の時間しかなかった。今回の学会、時間の割り当ても少し変な感じがする。
●看護職者を対象としたCBT研修プログラム化に向けた試行的研修の検討
CBT研修に参加した看護職13名に対して、インタビューガイドに基づく半構造化フォーカス・グループインタビューを3グループに実施したという質的研究。
研究協力者の概要をみるとCBTを実践する看護師の経験年数に偏りがあるのがわかる。
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精神看護経験年数(看護経験年数)
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CBT既習者
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1G
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約14年(約31年)
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0名
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2G
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約12年(約16年)
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0名
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3G
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約7年(約7年)
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4名
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(加藤沙弥佳ら:看護職者を対象としたCBT研修プログラム化に向けた試行的研修の検討より 一部改変)
こうしてみると、精神看護の経験が浅い看護師の方がCBTを勉強しやすいというのがわかる。経験が多くなるとあまり新しいことを勉強しなくなるのだろうか。
どのような研修プログラムだったのか知りたいところであった。
反復学習と潜在的カリキュラム要素を促進するための支援方法の考察があった。
『①CBT理論を看護実践に落とし込む経験の促進』
『②実践への動機づけ維持のための「ホームワーク提示」と、「スーパーバイズによる評価」、「実践報告を兼ねたフォローアップ研修」』
『③反復学習を支援するための環境調整』
(一部省略)
①については、経験を促進するためにどのような働きかけをするとよいのかが課題となる。
②については、スーパーバイズを看護職の中で機能させていくシステムを作っていく必要があるだろう。
③反復学習をしなければ、臨床場面で同僚などに弱化されてしまう。そういう意味で反復学習の中で、学習コミュニティーを作っていくことも必要となるだろう。
【一般演題:患者・看護師関係】
コンコーダンス・スキルに関する研究を幾つかみることがあった。
効果研究といえども、自記式尺度を多用しすぎなのではないかと思った。コンコーダンス・スキル界では重要度尺度・満足度尺度・動機づけ尺度などがあるようだが、それに加えてPANSS・DAI-10を基本で使用して、それに色々加えている。何の効果を研究しているのかよくわからなかった。というか患者さんこれだけの尺度をつけてもらっていることに違和感がある。
DAI‐10もレキシのある尺度なんですが、服薬の構えをみる尺度であります。つまりコンプライアンスはどうかをみる尺度であるので、アドヒアランスもしくはコンコーダンスといったステイトを捉えるような尺度の方がよさそうなのですが、現在開発されてはいないようです。
『コンコーダンス・スキル・マニュアル』は英国University of East AngliaのRichard Gray教授らが開発し,動機づけ面接と認知行動療法で用いられる技法をもとに構成されているとされているようです。(ただ日本語で書かれた書籍ではそのほとんどがブリーフセラピーについて記述されているように思えます。)
コンコーダンス・スキルの広がり方としては精神科看護師が主に実践しているようです。
【ワークショップ:統合失調症をもつ人達へのグループワークをやってみませんか-メタ認知トレーニングプログラムを活用して‐】
則包和也(弘前大学)
ワークショップ前に‘メタ認知トレーニング’と‘メタ認知療法’はどう違うのか?ちょっと疑問に思ったので調べてみました。
●「メタ認知トレーニング」と「メタ認知療法」の違い
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メタ認知トレーニング
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メタ認知療法
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開発者
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Steffen Moritz
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A・ウェルズ
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第一人者(日本)
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石垣琢磨(東京大学)
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熊野宏昭(早稲田大学) 今井正司(名古屋学芸大学),境泉洋(徳島大学)
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定義
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妄想を抱きやすい統合失調症の当事者が自らの認知バイアスに無理なく気づくことができる方法
(石垣琢磨:メタ認知トレーニング(MCT)の理論と実践)
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通常の認知をコントロールするメタ認知の内容を変える認知行動療法。
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メタ認知とは?
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「自分の思考に関する思考」
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認知に適用される認知
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内容
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8つの認知機能障害を介入対象としており、それぞれの介入は「モジュール」とよばれている。ノーマライゼーションと、妄想への対処法に関する心理教育と練習が行えるようデザインされており、認知行動療法的なホームワークによって学習の定着を図る構造になっている。
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自動思考は問題とは捉えず、心配、反芻、思考抑制などの思考プロセスがメタ認知的要因によってトップダウン(意識的)に選択、実行されることを問題とする。
病理的な思考プロセスとして、自己注目を拡張した概念のSREF(自己調節実行機能)モデルと、その産物であるCAS(認知注意症候群)が想定されている。
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適応疾患
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統合失調症
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不安症・うつ病
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メタ認知療法は用語が難しく理解しにくい。
メタ認知トレーニングはマニュアルがあって、集団で行うのを原則としていることや用語も平易であるので実施しやすい。
つまりメタ認知療法は習うのも難しい・実施も難しい。メタ認知トレーニングは習いやすく実施もしやすい(環境さえ整えば)。
メタ認知トレーニングは認知行動療法っぽい内容も入っているが、どちらかというと心理教育プログラムなのかなぁとも思います。
●ワークショップを参加してみメタ認知トレーニングの感想
メタ認知トレーニングはパワーポイントで画像を示しながら、3~10人のグループへ実施します。ワークショップでのデモンストレーションや演習はとても楽しかったです。
スライドには画像が表示されて、それを例に「慌てて判断すると間違うこともあるんだよ」「視野が狭くなっていると、逆に広げていく作業は大変なんだよ」「外見だけでは相手の考えていることを正確に判断できない」「記憶は間違えることが多い」「否定的な考えがあることを受け入れて自尊心と気分を高める方法を話し合う」という画像メタファーを展開していくようです。
「」内はモジュールのテーマで、このテーマに沿って利用者さん各自にソクラテス式質問法を用いながら、問題を答えさせていく、そして認知バイアスに関する知識を獲得することを体験しました。1モジュールあたり60分かけていくそうです。
オモシロさは十分にあります。こんなに面白い仕事はぜひやりたいなと提供する側としては思います。
ただ注意しなければいけないのは、これがクイズ番組の体験で終わらないか、ということです。正解かどうかにとらわれて、クイズ回答行動を強化しているだけではトレーニングにならないわけです。
発言を求められたときに、面白い解答をすると、みんなが面白がってくれる、という集団療法の場でとどまらずに、日常に生じるメタ認知に気づいて、メタ認知にて生じる問題をホームワークで取り組むようになると、とてもよい治療の場となるでしょう。
トレーニングですから、日常に般化させていくことも意識して実施していくよいんだろうなぁと思いました。
画像メタファーは私も研修なんかでアイスブレイク程度に行いますが、そこに時間をかけすぎている感もありましたが、演習のためかなぁと思っていましたが実際はどうなんでしょう。
もう少し知りたいなぁと思ったので、MCT-Jネットワーク(Mネット)に会員無料登録することにしました。登録するとマニュアルなど無償配布されるそうです。
http://www.mct-j.net/index.html
【一日目終了】
こうして一日目が終わりました。
学会参加するといつも疲弊感にみまわれるのですが、今回は疲れを感じなかったです。それはワークショップで嗅いだローズマリー・レモンのアロマのにおいのためなのか、質問もせずに静かに大会を傍聴しているだけだったのか、わかりませんでした。
滋賀の観光地をまわろうかと思いましたが、おいしそうなラーメン屋さんで食事を食べて滋賀のカリスマ美容師にカットしてもらい、大津パルコを散策して自由に過ごしていました。
【一般演題】
二日目の最初。一般演題に参加してきました。
『看護師が主導するうつ病への集団認知行動療法の効果検証』
田上博喜(宮崎大学)
ぜひ、聞いておきたかった演題だったので楽しみにして参加。
発表を聞いて・質問を幾つかしてみての感想。
・研究ちゃんとしているなぁ。ぜひRCTとか取り組んでほしい。
・九州認知行動療法研究会に参加したい気持ちになった(会員数はかなりいらっしゃるようです)。
・トレーニングを受けた看護師が実施している。どのぐらいのトレーニングをすれば、患者さんの役に立てるレベルになるか、課題。
・なぜ「看護師主導」でなければいけないのか、その研究目的の説明が弱い。日本の医師・心理士が行った集団認知行動療法の効果研究はいくつかあるわけだし。私もこの辺の言い回しについては、日常的に説明するのに苦労する点ではあるので、このあたりをスッキリさせるとよい。
先行研究のCBTプロトコルを参考に全6セッションに構造化してプログラムを作成したそう。
①心理教育、②考え方の特徴、③自動思考の検証1、④自動思考の検証2、⑤問題解決、⑥アクションプラン
各セッションごとにホームワークがある。
かなり普通の内容だし、そんなにプログラム自体特異的なところがあるわけでもない。
でも集団認知行動療法ってたいていこんな効果あげちゃったりするんだよな。不思議。
考察としてドロップアウト率の低さの要因を、日常的に接する看護師をファシリテーターとして参加させたこと、としていた。この肯定的な捉え方は、看護師が主導する根拠にもなると思うが、研究的に結果を出されるといいなぁとも思った。
※2つほど質問させていただいて、とても丁寧に答えてくださった田上さん、どうもありがとうございました。
【ポスター閲覧】
質的研究7例、量的研究5例、文献レビュー2例、実践報告5例
数えてみると、だいたいそのような内容となっていた。
ちょっとびっくりだったのが、「野菜・果物・魚の摂取がうつ病発症リスクを低減させる」という先行研究があるのだということ、それに続いて被災者の食生活と精神状態との関連を調べている研究である。その先行研究がどのような内容かわからないけど、研究の手順としても丁寧で、分析もしっかりしてあった。その視点からみたことなかったので、おもしろいなぁと思ってポスターの前にいた。
【ワークショップ:衝動制御困難な入院患者へのストレングスモデルを活用した看護の取り組み】
司会:片岡三佳(三重大学)
笑抱の会については
https://www.facebook.com/%E7%AC%91%E6%8A%B1%E3%81%AE%E4%BC%9A-448896991827338/
を参照してください。
看護職者が笑顔と抱擁の心を持つことが患者さんやご家族、自身のリカバリーにつながるという思いがあるそうです。
明るく楽しい笑いに囲まれたワークショップでした。
芸能人で喩えると、鈴木奈々さんのように明るくも難しい雰囲気のない穏やかなそして、ざわつくワークショップです。鈴木奈々さんの雰囲気や芸風は好きなので、居心地は良かったです。
ストレングスモデルを学べるものかと思って参加しましたが、ストレングスモデルについて説明されることがなくって少し残念でした。
片岡先生が少しお話ししていたのは、
・ストレングスモデルは、つまづくこともあるが捉え方を変えることで看護師としてモチベーションを維持する。
・悪い行動を違う見方に捉えてアセスメントをする。
ということだそうです。
とある病院の院長・スタッフが事例を提供してくださって、各グループであーだこーだのプランを立てていきました。
スタッフの事例を聞く限り、そもそもスタッフがストレングス・マインドがなく、問題リスク回避に陥ってしまているなぁと思ったり、ストレングスを知らない参加者の意見をいっぱいもらって、その病院の院長・スタッフはケアに活かされるのか・役に立つのだろうかなど疑問にはなりました。
参加者の中に、「暴力行動が少なくなって来たら、鉛筆の使用を考えたらいいんじゃないですか?行動療法的に。」とおっしゃっている方がいましたが、どのあたりが行動療法なのかわからなかったです。また参加者の中に、「ジオラマを作らせるといいよね。でもこのジオラマを壊す行動が増えるかもしれない。これは負の強化になるからだめだよね。」とおっしゃっている方もいました。文脈的にこれは正の強化です。(個人情報保護の観点から、発言内容を一部改変しています)
精神看護を専門にする看護師の中には、行動療法の誤った知識がある人はいるんだなぁと思いました。
事例を聞くと認知行動療法のアセスメントを始めてしまうのは、自分の癖なんだなぁとつくづく感じます。
ストレングスモデルというのは、恐らくですが、アクセプタンス&コミットメントセラピー(ACT)における、価値ある行動なのではないかと、推測しています。つまり、患者の価値に沿った正の強化を増やしましょうということなのではないかと思っています。そういう視点からすると、『リカバリープラン』で立てられる目標が間違っている可能性があります。
『リカバリープラン』も行動活性化のようなものだと思いますので、ストレングスつまり価値に沿った強化子を得られる活動を挙げていくのがポイントなんじゃないかと思いました。
でも私の考えが間違っている可能性が高いので、ストレングスモデルを勉強することにします。
(今、『ストレングスモデル実践活用術:萱間真美著』を読み始めたところです。ちょっと読んだ段階ですが、結構面白いです。日本の精神医療の問題点みたいなところも記述してあって、その上で必要なことも記載されています)
こうして2日間の学会を終えました。
学会員になっての初参加でしたが、二日通して得られた自分の課題を色々と発見しました。
臨床のやる気も出てきたので、頑張っていこうと思いました。
2015年10月7日水曜日
2016年 日本認知・行動療法学会 看護師が参加してみた件(10/22更新)
2015年10月2日(金)~4日(日)宮城県・仙台国際センター・東北学院大学土樋キャンパスで開催された日本認知・行動療法学会に参加。
そのときの様子と感じたことを看護の観点から記す。
そして今大会の私の参加目標は自己研鑽を高めることだった。自己研鑽を高めるということを目標としたとき、私自身が変えるべきターゲットとする行動はなんだろうと考えていた。
「そうだなぁ、わからないことを大会中10個質問しよう」
ということで、ターゲット行動は質問行動ということに。質問行動をあらかじめ課題分析。
「①自己紹介、②発表など良かったことを一言、③質問」だな。
「よしよし、頑張ろう」と思っていざ会場へ。
Day1:10月2日(金)
質問行動:10回(ケーススタディ1:5回、自主企画シンポジウム5:1回、ケーススタディ2:3回、ポスター発表:1回)。
…なんと1日で目標の10回を達成できた。質問はかなり緊張するのであるが、こんな勝手なルール支配行動を作っておくと、そんな直接随伴性にも鈍感になるわけで。わからないことを聞き逃さないように、かなり集中して発表を聞けた。あまり欲張りすぎると浮いてしまいそうという認知もあいまって、質問1人目は誰かに譲っていた。「他にご質問の方は?」と司会が話した瞬間に挙手する。
ただ思うのは、参加者静か過ぎ。参加してるんですか?傍聴しているんですか?という感じで、だからこそ1日目で目標が達成できたっていうのは嬉しいやら悲しいやら。
①ケーススタディ(質問行動5)
200人くらいの大きな部屋に参加者16人。少なすぎ。時間経過するたびにその理由もなんとなくわかってきた。患者のことを演者に質問しても「たぶんそれは○○ということだろうと思います。患者に直接は聞いていませんが」の類の発言をよくおっしゃっていました。また参加者に質問されたことをすぐに隣にいる共同演者の専門行動療法士の先生に聞く。
…「うーん、あまりかっこよくないなぁ」と思いながらその様子を拝見していました。
そして聞いていて思ったのは、この演者が治したというよりも周りの訪問看護師・介護士が徹底的な儀式妨害を行ってくれたので良くなったのではないかということ。
症状に合わせた的確な指示をしたみたいな考察もありましたが、妄想に近いなぁと思いましたし、この発表を見ている限り、このあまりかっこいいと思えない演者の指示がそんなに効力を発揮するのかということ。
面倒くさい指示をされるとたいてい看護師なら反論するか、別のやりやすいことを提案するか、指示どおりにやらないということが起こりえます。でもここでこのケースが改善していったのは、訪問看護師・介護士がうまかったということだと思います。おそらくは訪問看護師の中にCBTを扱える人間がいたのではないかとも思いました。
うまく主治医に乗せられたふりをしながらCBTを行なって、そして私(主治医)が治したんだよと言っても異論を唱えない。そんな素晴らしい訪問看護師がいるのかもしれないなぁ、と余計なイメージを膨らませながら聞いていました。
座長のOCDの行動療法を専門とする医師も「なんでこうなるのか信じられない」「これで簡単に行くわけじゃない」とおっしゃっていましたが、これは座長の優しい皮肉にもとれる発言でした。
②シンポジウム「開業カウンセリングルームにおける、認知行動療法のアウトカム」(質問行動1)
心理の世界ではアウトカムを提示できていない、まず参加者の多くがpre-postのデータをとっていないという衝撃の事実。
―学会発表で出てくるケースなんかは良くなった人だけを選択的に発表しているだけ。今回は良くなった人、よくならなかった人のデータを出しているー(企画者の発言)
看護だとCBTの質が落ちると考えちゃう人多いんじゃないかなぁと思うんです。私も以前某学会で、「良くなったケース」「良くならなかったケース」全てを出し合って、看護師のCBTのアウトカムを出していくことが、この妄想を打破することになるんじゃないですかね、と言ったことがある。企画者の言葉を聞いて、それを思い出した。
データをまとめるのが大変だった、と苦労が伝わってくる発表であった。でも、データ管理ソフトなんかで日頃からデータ管理しておけばいいんじゃないか、データ管理(もしくは統計処理)を専門とする人やしくみを作っておけばいいんじゃないか。そんなことを考えていた。
‘看護CBTアウトカムセンター’を作っちゃおう。
看護の連携力(?)、組織力(?)って超絶だから、できそうな気もするけどなぁ。
ほらほら、最近うつに対する看護師のCBTが診療報酬化されるっていう噂があるでしょ。あれって一見良いことのようだけど、アウトカム次第では結構リスクある話。
看護のCBTアウトカムが素晴らしければ、どんどんCBTを看護が行っていけばよいし、アウトカムがいまいちならば教育を考えていけばよい。だからアウトカムなしには、看護CBTは前進しないよね。
アウトカムの共通の尺度としては
①GAF
②QOL尺度(滋賀医大の田中先生はK6(?文字が間違っているかもしれない)を使用していると)
③うつ病ならHAM‐D(なごやメンタル原井先生は治験で使われるような尺度、つまり自記式ではないものを使うとよいと)など疾患特異の尺度
が良いと話していた。
看護師がCBTを行いますというときに、必ず‘看護CBTアウトカムセンター’に尺度データを送付する。ケースの進捗についてセンターがサポートして看護CBTの孤立を防ぐ、スーパーバイズ機能もある。ケースが終了したときに、終了理由(中断・終結・エスケープ・拒否)と終了時のデータを入れる。
どうだろうか。心理の世界で作れていないシステムをお先に看護の世界でいただきたい(´・ω・`)
(これは2日目のシンポジウム「認知行動療法のスーパービジョン」の内容とも関連している)
指定討論の原井先生が、「外科手術のアウトカムもはっきりしたものはない、どのような手技がよいのかそういったデータを出していないから。」と聞いてなるほどなぁと。
③ケーススタディ
不完全恐怖・確認強迫のケース。こういったケースを受け持ったことがないためとても勉強になった。
ちゃんと読めたか不安になって、一冊本を読むのに8時間くらいかかる。
中途半端な感覚を持ったままにしましょう。という心理教育で、ERPを行っていく。
ペーシングがとても印象深かった。メトロノームのようなもののリズムに合わせて本のpageをめくっていって、それで読んだことにする。読み直しはしない。ある意味、速読の練習みたいになっているなぁとも思う。
比較的ディスカッションの時間があったので、「CBTを受けてみたいといったクライアントの機能はどういったものがあるのか」「自動思考がなぜこの文脈で出てきたのか?」「カウンセラーのいいですねというプライアンスはカウンセリング上起こりうることであるが、そのルール支配行動を続ける限り般化の可能性は低い、般化させるためにどのような工夫をしているのか」「写真を見ていると一見乱しているようでディテールをみると規則正しさが残っていませんか?」といった質問をさせていただいた。
それにしても私は、質問したいことがあってもそれをうまく言葉で表現できないことが多い。
西川先生(どうやってフェードアウトするの?セラピストの言う通りにやることが強化されているだけ、それも規則正しく乱しているということになっている。家族とか他者に‘よかったね’という随伴性を使っていくのが大切だよ、うまくセラピーをフィードバックしていくために)やハスキーパーマの先生(疲労感ってどういうものなの?身体のどこに何を感じているってことなの?不完全っていうものを明確にする必要があるんじゃないの?)、嶋田先生(モヤモヤそのものにさらしていくのが必要、汗と震えは生活場面でも出ていた?8時間かけて本を読むのは苦痛しかなかったの?本をぐちゃぐちゃにするのが必要なんだよ、本を縦積みにして本と一緒に寝るくらい、治療者が強迫行為を助長しているのでは?カウンセラーに賢くならないようにすることが大事)がうまく、そして優しく質問していた。
そういう説明力?表現力?が自分に不足しているんだなぁと思っていた。
そういう周りの先生の質問や意見を聞いて、まるで自分のケースのアドバイスを受けているように、「なるほど」「おもしろいなぁ」と思いながら聞いていた。
そして、こうやって他の著名な人の質問をメモっていくと、自分の質問した内容もあながち間違っている内容じゃなかったんだなぁと思った。
④大会企画シンポジウム「認知行動療法の工夫が生まれる瞬間」(質問行動0)
シンポジストの発表・指定討論の発表のあと質問タイム。
「質問ないですかーないと寂しんですけど」と話題提供者より発言があった。
しかしここでの質問行動ではかなりの確立操作があった。
その前の指定討論で西川先生が3人のシンポジストのディスる。
まあこれは想定内というか、だからこそ面白くなった。
でもこれに被せて神村先生もシンポジストをディスってきた。
神村先生が西川先生のことを「文脈ぶっこわし発言」と言っていたが、自分もそうなんじゃないですか?と言いたくなる。マイナスにプラスをぶつけるからこそ議論になる、しかしマイナスにマイナスをぶつけられても、これ以上はマイナスの議論で終わってしまう。企画段階でそういったことも考えながら、ぜひシンポジウムを盛り立ててほしいかったかなとも思う。まあこれは私が質問できなかった言い訳なのだが。
それでも、あえて質問をするとしたら、指定討論者が赤・黄色の装いだったので「カラフルでかっこいいですね」「そのスーツどこで売っているんですか?」かな( ;∀;)
でもシンポジストの発表内容は素晴らしかったです。
岡嶋先生の行動療法課題の工夫では、課題達成リストについて述べていた。
岡嶋語録セルフモニタリングを書ける人には良くなる人が多い。主目的は課題遂行のリマインダー。リストに×は作らない。不安階層表は役立たない。ゆるさを教えたい。行動変容の課題を自分で考えられるようになったら治ったも同然。良い暇つぶしの提案をする。目に見える行動だけに〇するだけじゃなく、「やめようと気づいたら〇」というのも努力。ほめどころを増やす工夫をする。リストに〇が少なかったら、それは課題を出した自分が悪い。こなせるようになったらバージョンアップ。行動変容を起こそうと思うなら、快適な日常に若干の面倒を作れば変化する動機が育つ。ジェンガをひとつひとつ抜いていくように面倒なことをわざとやってみる、ルール崩し。
実は最近岡嶋先生にスーパーバイズを受けていた。メール上だったので、文章の羅列からイメージをふくらますのがとても難しいかった。
でもこのシンポジウムのスライドやプレゼンはこの言葉ひとつひとつ、自分にアドバイスをもらっているように聞いていた。
でもこのシンポジウムのスライドやプレゼンはこの言葉ひとつひとつ、自分にアドバイスをもらっているように聞いていた。
このシンポジウムに参加できてこれだけでよかったと思った。
指定討論
西川先生
随伴性形成行動なのか、ルール支配行動なのか。前者なら弱化されるからいいけど、後者なら弱化されないからたち悪いんだよ。
シンポジスト1について:同じ行動クラスの中で必ずしも顕在的でないかすかな行動にも注目し、賞賛を与えるシェイピングの名手
シンポジスト2について:学校らしさに振り回されていないか?ABAを学ぶ人はターゲット行動を設定するけど、ABAにはその狭さみたいなものがあって、ABAで扱えない行動は無視する傾向にあるんだよ。授業を受けてるフリをする人は多いでしょ、私だって授業受けてるフリして本ばっかり読んでいた。
シンポジスト3について:リソースを使うのは工夫ではなく、普通。
この西川さんの岡嶋さんはシェイピングの名手という言葉を聞いて納得。スーパーバイズのとき実はこれはどういう理論で行っているのだろうとモヤモヤしながら聞いていた部分もあった。
この説明でモヤモヤが晴れた。やっぱりこのシンポジウムに参加して良かった。
じゃあ、どんな質問をしようかと考えていた。質問するなら岡嶋さんにしようとひそかに決めていた。
でも冒頭のとおり、これ以降質問する気が失せてやめてしまった。
この西川さんの岡嶋さんはシェイピングの名手という言葉を聞いて納得。スーパーバイズのとき実はこれはどういう理論で行っているのだろうとモヤモヤしながら聞いていた部分もあった。
この説明でモヤモヤが晴れた。やっぱりこのシンポジウムに参加して良かった。
じゃあ、どんな質問をしようかと考えていた。質問するなら岡嶋さんにしようとひそかに決めていた。
でも冒頭のとおり、これ以降質問する気が失せてやめてしまった。
神村先生
シンポジスト1について:成果・結果をみずに「うごいてみる・やってみる」だけ。
イップスの治療に通じる。感覚だけ目の前のネットに向けての投球・結果の無視。
シンポジスト2について:場のセッティング、成果を残すための恐ろしいまでの強引・剛力さ。ほとんど高飛車。
シンポジスト3について:お互いの感性を微調整している。(チューニング)
指定討論者について:工夫というのは分化強化があると思う。文脈ひっくりかえし指定討論である。
ここからあとは誰も質問せずに、シンポジスト同士で質問し合うという苦しいパターン。
うーん、面白くない。
司会者ももっと盛り立ててもよいのに。
うーん、面白くない。
ここからあとは誰も質問せずに、シンポジスト同士で質問し合うという苦しいパターン。
うーん、面白くない。
司会者ももっと盛り立ててもよいのに。
うーん、面白くない。
こうして学会1日目が終了。
このあとKさんをご飯に誘って牛タン食いました。

看護でこうやって認知行動療法をやっている仲間も多くないので、こういう仲間と触れ合える機会は最高に楽しい。看護の認知行動療法家は寂しいもんですよ。
でも自分の臨床のことだったり話し合えてとてもいい時間が過ごせました。
このあとKさんをご飯に誘って牛タン食いました。
看護でこうやって認知行動療法をやっている仲間も多くないので、こういう仲間と触れ合える機会は最高に楽しい。看護の認知行動療法家は寂しいもんですよ。
でも自分の臨床のことだったり話し合えてとてもいい時間が過ごせました。
Day2:10月3日(土)
質問行動:3回(シンポジウム:1回、ポスター:1回、ワークショップ:1回)。
④大会企画シンポジウム「認知行動療法のスーパービジョン」
企画:田中恒彦(滋賀医科大学)、岡本利子(嶺南病院)
・中村(兵庫教育大学)「大学院におけるスーパービジョンによるCBTトレーニング」
こんなことを言っていた。
「スーパーバイズはコロキウムのコメントをイメージしていて、ズバッと要点をついたり、ああと気づかせたりしていたがうまくいかない」
「認知再構成法や動機づけ面接を取り入れて思考プロセスを振り返るようにしている」
「コメントは学生がメモを取るのに必死だから、コメントのスピードに気をつけるようにしている」
「学生は一回ではなく、何回も言わないとダメなんだ」
うーん、当たり前のことを言っているだけだなぁ。学習理論とか取り入れながら教育をしているわけでもなさそうだし、スーパーバイズというよりも教育。教育もうまくいっているのか、うまくいっていないのか話を聞いていてわからない。
・小林奈穂美(カウンセリングルーム さくら)「開業カウンセリングルームでのスーパービジョン‐求められる早期育成とその難しさ」
こんなことを言っていた。
「スーパーバイズの仕方に色んな変化がある。
メールスーパーバイズのメリットは、空き時間を活用できること。デメリットはメールでは伝わっていない葛藤があり強めのアドバイスになる傾向がある。
映像を通したスーパーバイズのメリットはやり方がわかるのでアドバイスがしやすい、デメリットはスーパーバイザーの負担が強い、そしてクライアントの負担もある。
陪席でのスーパーバイズのメリットは時間的コストが削減できる。デメリットはバイジー・バイザーとの時間の確保が難しい。
最終的にはグループスーパーバイズとなった。これがとてもよい印象である。事例検討を行う。ロールプレイを通して参加者に学ばせることができる」
このあとスーパーバイジーの感想を同カウンセリングルームのスタッフ二人が述べた。
「バイザーのスーパーバイズが課題である。自信がなくてもはったりでも言わざるを得ない状況にある。CBT専門家から年単位のメールスーパーバイズ契約を行ったことがあるが、これはコスト的に若手には厳しい。事例検討会などが有効か。」
ハッタリでも言わざるを得ないという発言にすこしぶっ飛んだ。別に師弟関係は求めていない。CBTって協働関係が大事なんだろう?
私はスーパーバイジーとして色んな先生から教えてもらうことが多いのだが、偉そうにハッタリを言われても困る。
開業カウンセリングルームというのは、もっと厳格にスーパーバイズすることが大切なんじゃないのかなぁ。スタッフが商品みたいなものでしょう?だからスーパーバイズは商品の品質改良みたいなもので。
中川彰子(千葉大学子どものこころの発達教育研究センター)「理想的なCBTスーパービジョンは?」
この医師、とてもうまくやっているんだなぁ、そう感じさせるプレゼンでした。
発表の仕方って本当大事だなぁと思っていました。宣言もさりげなく入れているところもよかったです。
中川先生は九州大学出身のようで、山上先生に相談すると「うーん、どうしたらいいかな」と一緒に悩んでくれたそうです。そういう風に一緒に考えるのが大事だと。
さきのシンポジストはこの発言を聞いてどのように感じたんだろうか。
スーパービジョンの内容は、陪席・アセスメント・症例検討会への参加、学会発表などをあげていました。内容さえ普通でしたが、なんか負けてるなぁ、悔しいなぁというような感覚でした。
浅野憲一(千葉大学子どものこころの発達教育研究センター)
千葉大学は大学院に入って認知行動療法を学べるそうです。
修士があれば看護師も入学できます。過去に5~6人看護師がいたそうですよ。
認知行動療法を学びながら、学位もとれる、とってもいいじゃないですか。
しかもかなり濃厚なスーパーバイズを受けれるようです。
千葉じゃなければ、私は行っているかもしれませんね。
ここでもバイザーの教育はまだできていないとおっしゃっていました。
しかし、スーパーバイズのアウトカムは何だと考えているんでしょうか。
実際のセラピーのアウトカム?
バイジーの成長?それをどう評価するの?その体制をととのえないとだめじゃないの?
などと考えていました。そしたら次のシンポジスト田中先生がその辺りを明確にしてくれます。
田中恒彦(滋賀医科大学)「認知・行動療法におけるスーパービジョン体制の確立に向けて」
さまざまな情報提供をいただきました。
書籍、スーパービジョンのパワーゲームには恐ろしいことが書いてあるそうです。詳細はおっしゃっていませんでしたが。
(ネットで調べてみると、とあるブログで誰かが書評を書いていました。)
田中先生自身も行動療法学会で「君のは行動療法じゃないよ、バイザーは誰だ、そしたらバイザーも行動療法がわかっていないんだよ」ということを言われたそうで、ではどうしたらよかったのかと質問したところ、誰も明確な答えを出さなかったようで。原井先生が説明してくれたようです。
説明する能力がなければクリティークする筋合いはないわけで、ただいちゃもんつけてきたということでしょうか。
CBTのSV成立条件
・BABCP認定者が行う。
・ムービー・ボイスなど使う。
・Pro・Manaは混同しない(?←メモに書いてあるけど、何のことかわからない)
・CTS-Rなどの面接尺度を使う。
・個人SVは必ずする。グループSVも行う。
SVがSVとして機能している評価:SAGE(7件法、3因子)
この後、滋賀医大の稲垣先生が、「シンポジストの行っているのはスーパービジョンではなくて、コンサルテーションでしょ?」とおっしゃっていた。私がシンポジストに感じていた違和感はこういうことだったのかと、納得。
行動療法士WG企画シンポジウム「条件反射制御法は、行動療法として認知されるか?-実践から後付けの理論を考えるー」
ポスターを見ていたら、少し遅刻してしまった。
会場に入ると、条件反射制御法のロールプレイを行っていた。
条件反射制御法には4つのステージがある。
第一ステージは入院中だったら200回めざす。外来だったらお酒を断ってから行なう。
岡嶋先生の解説では、負の弁別刺激(おまじない)設定段階だそうだ。このステージではキーワードアクションKWAを言う。
アルコール使用障害の人なら、「私は今、お酒をやれない」
これを1回やったら20分あける必要があるそうだ。
これをやったら作業表に記入する。
第二ステージは作文をまず書かせる。そして疑似物をみせたり、それに似たものを摂取される。岡嶋先生から言うと現実エクスポージャーである。
KWAによって摂取行動への衝動制御ができていることを患者に体験させ、おまじないの威力(制止条件づけの完成)を知ってもらう。
「今の欲求は?」
「8くらいです」
空のワインボトルにぶどうジュースを入れておき、それを飲むまでの過程の欲求を確認する。欲求が9にあがったらKWAをやってもらう。次KWAをやるのは20分後である。それでも下がらなかったら20分あける。
・疑似物質
ニプロの疑似注射―偽覚せい剤
サティスフェイクー偽薬
疑似たばこ
第三ステージは想像。第2ステージを200回超えた頃に入る。依存物質を手に入れ、摂取するまでの詳細を書く、つまりイメージエクスポージャー。
第4ステージは、おまじないを4~5回、疑似想像を繰り返す。
指定討論
原井先生
当日のスライドはこちら。
シンポジウムのテーマにはいっさい触れず行動療法の説明をしてもらい、とても勉強になった。
ワークショップ5「エビデンスに基づく臨床研究:エビデンスを理解するための基礎講習」
三田村仰(関西福祉科学大学)
・コクラン共同計画について
ウィキペディアより引用
・APA(アメリカ心理学会)の心理療法の効果がネット上にアップされている。
その検索の仕方を知ることができた。
・ESTを巡る主な論点
印象的だったのが、研究室で効果が求められた介入法は容易に現場で実行できるか?という説明で、トークンエコノミーがいつの間にか使われなくなったことに触れていた。
精神科では30年前にトークンを使いまくっていたようで、一定の効果はあったが、すたれていった。
・いちばん心に響いた三田村先生の言葉
有用性研究の例でLappalainen et al(2007)が修士学生がACTとCBTのトレーニングを受けて、クライエントにランダムにACT・CBT群に割り当てて、その結果いずれの群のクライエントにおいても有意な治療効果があった。つまり、修士レベルの学生であっても適切なトレーニングを受けることで効果的なACTやCBTが実行できることが示された。
→学生だってできる。1人のスーパースターはいらない。やることがきちんと記述できるのがCBTである。誰でもできることが大切。
・実験デザイン
測定指標の工夫を示してもらって、とても参考になった。
こうして二日目が終了。
中京大学院卒の臨床家と仙台駅前での飲み会に参加。
とても楽しい時間を過ごせた。
・DAY3(10月4日)
一般公開シンポジウム「行動療法・認知行動療法の現在と未来」
熊野先生。いつもと同じような話をしている気がしたのは、私だけか。
井上先生の話を始めて聞いた気がする。なんか誠実な人で、ひそかに熱い人なんだなぁと。もっと聞きたい気になった。
鶴先生。前日のシンポジウムでなかなか好評だった動作法も少しみせてもらえた。こういう教示の仕方とか、修得するまでにどんだけ時間かかるんだよと思った。井上先生も、どのように教示の仕方をしているのかと質問していたし、それによって効果も違うだろうと話があったが、その通りだろうと思った。
若島先生。ブリーフセラピーについて。面白い先生だ。認知行動療法に完全に同意しますとおっしゃっていたし、私がやっていることはもしかしたら認知行動療法だと。でも話を伺うに、ブリーフセラピーでうまく治療できているんじゃないかと思う。
このあとに話題にもあったが、認知行動療法は効果を出すことに貪欲だからこそ、エビデンスというものができているが、ブリーフセラピーは効果を出すということを重視していないのが、そこそこ治癒しているらしい。この学会中にもブリーフセラピーの極意という本を看護師仲間に勧められたが、ブリーフセラピーも学んでみたいとこのときに思うようになった。
ワークショップ15「認知行動療法入門Ⅱ:ケースフォーミュレーションと臨床における意思決定―模擬面接から学ぶ」
田中恒彦(滋賀医科大学)
私の作ったケースを元にOCD患者の模擬面接を行ってもらった。
正直、模擬面接の前の座学の内容がふっとぶほどいい内容だった。
初回面接でイメージエクスポージャーを行っていて、あまり汚染恐怖のOCDにイメージエクスポージャーのイメージがなかったので、斬新な感覚に襲われ、患者役を演じた。
患者役用に用意したかつらもややウケだったのでよかった。
エクスポージャーを進め方、教示の仕方については、もっともっと腕を上げなければいけない。
でないと、まずやってくれないだろう。
④大会企画シンポジウム「認知行動療法のスーパービジョン」
企画:田中恒彦(滋賀医科大学)、岡本利子(嶺南病院)
・中村(兵庫教育大学)「大学院におけるスーパービジョンによるCBTトレーニング」
こんなことを言っていた。
「スーパーバイズはコロキウムのコメントをイメージしていて、ズバッと要点をついたり、ああと気づかせたりしていたがうまくいかない」
「認知再構成法や動機づけ面接を取り入れて思考プロセスを振り返るようにしている」
「コメントは学生がメモを取るのに必死だから、コメントのスピードに気をつけるようにしている」
「学生は一回ではなく、何回も言わないとダメなんだ」
うーん、当たり前のことを言っているだけだなぁ。学習理論とか取り入れながら教育をしているわけでもなさそうだし、スーパーバイズというよりも教育。教育もうまくいっているのか、うまくいっていないのか話を聞いていてわからない。
・小林奈穂美(カウンセリングルーム さくら)「開業カウンセリングルームでのスーパービジョン‐求められる早期育成とその難しさ」
こんなことを言っていた。
「スーパーバイズの仕方に色んな変化がある。
メールスーパーバイズのメリットは、空き時間を活用できること。デメリットはメールでは伝わっていない葛藤があり強めのアドバイスになる傾向がある。
映像を通したスーパーバイズのメリットはやり方がわかるのでアドバイスがしやすい、デメリットはスーパーバイザーの負担が強い、そしてクライアントの負担もある。
陪席でのスーパーバイズのメリットは時間的コストが削減できる。デメリットはバイジー・バイザーとの時間の確保が難しい。
最終的にはグループスーパーバイズとなった。これがとてもよい印象である。事例検討を行う。ロールプレイを通して参加者に学ばせることができる」
このあとスーパーバイジーの感想を同カウンセリングルームのスタッフ二人が述べた。
「バイザーのスーパーバイズが課題である。自信がなくてもはったりでも言わざるを得ない状況にある。CBT専門家から年単位のメールスーパーバイズ契約を行ったことがあるが、これはコスト的に若手には厳しい。事例検討会などが有効か。」
ハッタリでも言わざるを得ないという発言にすこしぶっ飛んだ。別に師弟関係は求めていない。CBTって協働関係が大事なんだろう?
私はスーパーバイジーとして色んな先生から教えてもらうことが多いのだが、偉そうにハッタリを言われても困る。
開業カウンセリングルームというのは、もっと厳格にスーパーバイズすることが大切なんじゃないのかなぁ。スタッフが商品みたいなものでしょう?だからスーパーバイズは商品の品質改良みたいなもので。
中川彰子(千葉大学子どものこころの発達教育研究センター)「理想的なCBTスーパービジョンは?」
この医師、とてもうまくやっているんだなぁ、そう感じさせるプレゼンでした。
発表の仕方って本当大事だなぁと思っていました。宣言もさりげなく入れているところもよかったです。
中川先生は九州大学出身のようで、山上先生に相談すると「うーん、どうしたらいいかな」と一緒に悩んでくれたそうです。そういう風に一緒に考えるのが大事だと。
さきのシンポジストはこの発言を聞いてどのように感じたんだろうか。
スーパービジョンの内容は、陪席・アセスメント・症例検討会への参加、学会発表などをあげていました。内容さえ普通でしたが、なんか負けてるなぁ、悔しいなぁというような感覚でした。
浅野憲一(千葉大学子どものこころの発達教育研究センター)
千葉大学は大学院に入って認知行動療法を学べるそうです。
修士があれば看護師も入学できます。過去に5~6人看護師がいたそうですよ。
認知行動療法を学びながら、学位もとれる、とってもいいじゃないですか。
しかもかなり濃厚なスーパーバイズを受けれるようです。
千葉じゃなければ、私は行っているかもしれませんね。
ここでもバイザーの教育はまだできていないとおっしゃっていました。
しかし、スーパーバイズのアウトカムは何だと考えているんでしょうか。
実際のセラピーのアウトカム?
バイジーの成長?それをどう評価するの?その体制をととのえないとだめじゃないの?
などと考えていました。そしたら次のシンポジスト田中先生がその辺りを明確にしてくれます。
田中恒彦(滋賀医科大学)「認知・行動療法におけるスーパービジョン体制の確立に向けて」
さまざまな情報提供をいただきました。
書籍、スーパービジョンのパワーゲームには恐ろしいことが書いてあるそうです。詳細はおっしゃっていませんでしたが。
(ネットで調べてみると、とあるブログで誰かが書評を書いていました。)
田中先生自身も行動療法学会で「君のは行動療法じゃないよ、バイザーは誰だ、そしたらバイザーも行動療法がわかっていないんだよ」ということを言われたそうで、ではどうしたらよかったのかと質問したところ、誰も明確な答えを出さなかったようで。原井先生が説明してくれたようです。
説明する能力がなければクリティークする筋合いはないわけで、ただいちゃもんつけてきたということでしょうか。
CBTのSV成立条件
・BABCP認定者が行う。
・ムービー・ボイスなど使う。
・Pro・Manaは混同しない(?←メモに書いてあるけど、何のことかわからない)
・CTS-Rなどの面接尺度を使う。
・個人SVは必ずする。グループSVも行う。
SVがSVとして機能している評価:SAGE(7件法、3因子)
この後、滋賀医大の稲垣先生が、「シンポジストの行っているのはスーパービジョンではなくて、コンサルテーションでしょ?」とおっしゃっていた。私がシンポジストに感じていた違和感はこういうことだったのかと、納得。
行動療法士WG企画シンポジウム「条件反射制御法は、行動療法として認知されるか?-実践から後付けの理論を考えるー」
ポスターを見ていたら、少し遅刻してしまった。
会場に入ると、条件反射制御法のロールプレイを行っていた。
条件反射制御法には4つのステージがある。
第一ステージは入院中だったら200回めざす。外来だったらお酒を断ってから行なう。
岡嶋先生の解説では、負の弁別刺激(おまじない)設定段階だそうだ。このステージではキーワードアクションKWAを言う。
アルコール使用障害の人なら、「私は今、お酒をやれない」
これを1回やったら20分あける必要があるそうだ。
これをやったら作業表に記入する。
第二ステージは作文をまず書かせる。そして疑似物をみせたり、それに似たものを摂取される。岡嶋先生から言うと現実エクスポージャーである。
KWAによって摂取行動への衝動制御ができていることを患者に体験させ、おまじないの威力(制止条件づけの完成)を知ってもらう。
「今の欲求は?」
「8くらいです」
空のワインボトルにぶどうジュースを入れておき、それを飲むまでの過程の欲求を確認する。欲求が9にあがったらKWAをやってもらう。次KWAをやるのは20分後である。それでも下がらなかったら20分あける。
・疑似物質
ニプロの疑似注射―偽覚せい剤
サティスフェイクー偽薬
疑似たばこ
第三ステージは想像。第2ステージを200回超えた頃に入る。依存物質を手に入れ、摂取するまでの詳細を書く、つまりイメージエクスポージャー。
第4ステージは、おまじないを4~5回、疑似想像を繰り返す。
指定討論
原井先生
当日のスライドはこちら。
シンポジウムのテーマにはいっさい触れず行動療法の説明をしてもらい、とても勉強になった。
ワークショップ5「エビデンスに基づく臨床研究:エビデンスを理解するための基礎講習」
三田村仰(関西福祉科学大学)
・コクラン共同計画について
ウィキペディアより引用
コクラン共同計画 (Cochrane Collaboration、略称CC) は、治療と予防に関する医療情報を定期的に吟味し人々に伝えるために、世界展開している計画である[3]。1992年にイギリスの国民保健サービス(NHS)による根拠に基づく医療政策と実践、またその定量的な評価の一環として始まった[3]。
ランダム化比較試験(RCT)を中心として、臨床試験をくまなく収集し、評価し、分析するシステマティック・レビュー(sytematic review)を行い、その結果を、医療関係者や医療政策決定者、さらには消費者に届け、合理的な意思決定に供することを目的としている。
コクラン共同計画の日本支部は、2014年に設立された[4]。
コクラン共同計画を冠すアーチボルド・コクラン(英語: Archie Cochrane)は、根拠に基づく医療(EBM)の3人の父のうち1人と言われ、以下のことを提唱した[5]。イギリスの無料の社会保健には有効な治療のみ無料とすること、イギリスではじめて行われたランダム化比較試験を重視すること、そうしたデータを批判的に吟味し遅れることなく必要とする人に届けることの提唱である[5]。
コクランの弟子で、イギリスの産婦人科医のイアイン・チャーマーズは、周産期領域で行っていたシステマティック・レビューを1992年にすべての領域で開始し[6]、国民保健サービスの研究開発プログラムをサポートするために設立されたイギリスコクランセンターのセンター長となった[7]。
「システマティック・レビュー」も参照
1993年7月にイギリスのコクランセンターがBMJ(イギリス医師会雑誌, British Medical Journal)と共同で会議を開き、1994年に論文となったものが、『システマティック・レビュー』(Systematic Reviews)として出版されている[8]。それはシステマティック・レビューとメタアナリシスに関する章で構成されており、システマティック・レビューに関しては、バイアスとエラーを最小にする方法が議論されている[9]。バイアスを避けた試験であるランダム化比較試験を、バイアスを避けるために未公表試験を含めてメタアナリシスすることで、根拠に基づく医療で用いるための良質の根拠を得ようとしているわけである[10]。そして、そのようにして得られたシステマティック・レビューは、遅れることなく情報を必要とする人々へ届けられなければならない[11]。
→MEDLINE(PubMedで利用可能)
・EBMにおけるエビデンスの階層
よくあるエビデンスの階層表。三角の頂点にあるのが、N‐of‐1RCT。つまり単一事例研究。
単一事例研究がより信頼できる研究になっている。RCTがその下に位置している。
これは実験が臨床家によってエビデンスの立ち位置が変わるんだよということを示しているらしい。
・APA(アメリカ心理学会)の心理療法の効果がネット上にアップされている。
その検索の仕方を知ることができた。
・ESTを巡る主な論点
印象的だったのが、研究室で効果が求められた介入法は容易に現場で実行できるか?という説明で、トークンエコノミーがいつの間にか使われなくなったことに触れていた。
精神科では30年前にトークンを使いまくっていたようで、一定の効果はあったが、すたれていった。
・いちばん心に響いた三田村先生の言葉
有用性研究の例でLappalainen et al(2007)が修士学生がACTとCBTのトレーニングを受けて、クライエントにランダムにACT・CBT群に割り当てて、その結果いずれの群のクライエントにおいても有意な治療効果があった。つまり、修士レベルの学生であっても適切なトレーニングを受けることで効果的なACTやCBTが実行できることが示された。
→学生だってできる。1人のスーパースターはいらない。やることがきちんと記述できるのがCBTである。誰でもできることが大切。
・実験デザイン
測定指標の工夫を示してもらって、とても参考になった。
こうして二日目が終了。
中京大学院卒の臨床家と仙台駅前での飲み会に参加。
とても楽しい時間を過ごせた。
・DAY3(10月4日)
一般公開シンポジウム「行動療法・認知行動療法の現在と未来」
熊野先生。いつもと同じような話をしている気がしたのは、私だけか。
井上先生の話を始めて聞いた気がする。なんか誠実な人で、ひそかに熱い人なんだなぁと。もっと聞きたい気になった。
鶴先生。前日のシンポジウムでなかなか好評だった動作法も少しみせてもらえた。こういう教示の仕方とか、修得するまでにどんだけ時間かかるんだよと思った。井上先生も、どのように教示の仕方をしているのかと質問していたし、それによって効果も違うだろうと話があったが、その通りだろうと思った。
若島先生。ブリーフセラピーについて。面白い先生だ。認知行動療法に完全に同意しますとおっしゃっていたし、私がやっていることはもしかしたら認知行動療法だと。でも話を伺うに、ブリーフセラピーでうまく治療できているんじゃないかと思う。
このあとに話題にもあったが、認知行動療法は効果を出すことに貪欲だからこそ、エビデンスというものができているが、ブリーフセラピーは効果を出すということを重視していないのが、そこそこ治癒しているらしい。この学会中にもブリーフセラピーの極意という本を看護師仲間に勧められたが、ブリーフセラピーも学んでみたいとこのときに思うようになった。
ワークショップ15「認知行動療法入門Ⅱ:ケースフォーミュレーションと臨床における意思決定―模擬面接から学ぶ」
田中恒彦(滋賀医科大学)
私の作ったケースを元にOCD患者の模擬面接を行ってもらった。
正直、模擬面接の前の座学の内容がふっとぶほどいい内容だった。
初回面接でイメージエクスポージャーを行っていて、あまり汚染恐怖のOCDにイメージエクスポージャーのイメージがなかったので、斬新な感覚に襲われ、患者役を演じた。
患者役用に用意したかつらもややウケだったのでよかった。
エクスポージャーを進め方、教示の仕方については、もっともっと腕を上げなければいけない。
でないと、まずやってくれないだろう。
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